アスベストに関する法改正とその影響
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2022/3/9に掲載したブログの再掲載となります。
アスベストに関する法改正とその影響
近年、アスベスト(石綿)に関する法規制が強化されており、特に中古住宅の売買に関わる宅建業者やその取引士、中古住宅の売主などにとって、これらの改正内容を理解することは非常に重要です。本記事では、アスベストに関する法改正の背景や新築住宅におけるアスベストの使用状況、そしてアスベストが検出された場合の対応について詳しく解説します。
80㎡リフォーム代金100万円超の場合のアスベスト調査義務(環境省)
2022年4月の法改正により、リフォーム工事を行う際にアスベスト調査が義務化されました。この義務は特定の条件を満たす工事に適用されます。以下に、80㎡以上のリフォーム工事で請負代金が100万円を超える場合のポイントをまとめます。
1. 調査の義務
対象工事: 解体部分の床面積が80㎡以上、または請負金額が税込みで100万円以上の改修工事が対象です。
調査の実施: アスベスト調査は、工事を開始する前に実施し、その結果を労働基準監督署に報告する必要があります。調査結果がアスベストを含む場合、適切な除去措置を講じることが求められます。
2. 調査結果の報告
報告義務: 調査結果は必ず労働基準監督署に報告しなければなりません。報告を怠った場合、罰則が科せられる可能性があります(罰金は30万円以下)。
3. 調査費用の負担
費用負担: アスベスト調査の費用は基本的に施主が負担します。
調査費用は建物の規模や調査の範囲によって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度が相場です。
4. アスベスト除去の必要性
除去の判断: 調査の結果、アスベストが含まれている場合は、専門業者による除去が必要です。
除去作業は高額になることが多く、数十万円から数百万円に及ぶことがあります。
80㎡以上のリフォーム工事で請負代金が100万円を超える場合、アスベスト調査が義務付けられています。
調査結果は労働基準監督署に報告し、必要に応じて除去作業を行う必要があります。
これに伴う費用は施主が負担するため、事前にしっかりとした計画を立てることが重要です。
次にアスベストとはなにか?について少し記述します。
アスベストは、耐火性や断熱性に優れた鉱物で、かつては建材や断熱材、屋根材などに広く使用されていました。
しかし、健康への悪影響が明らかになり、現在では多くの国で使用が禁止されています。
日本でも、アスベストに関する規制が強化されてきました。
新築住宅におけるアスベストの使用状況
新築住宅においては、2006年9月以降に建設された建物にはアスベストが含まれていないとされています。
これは、アスベストの使用が法律で禁止されたためです。
しかし、築年数の古い住宅やリフォームを行った住宅では、アスベストが使用されている可能性があります。
アスベストが使用される可能性のある箇所
屋根材: 特にスレート屋根やアスファルトシングルにアスベストが含まれていることがあります。
断熱材: 吹き付け断熱材や保温材にアスベストが使用されている場合があります。
内装材: 壁材や天井材にアスベストが含まれていることがあります。
アスベストが検出された場合の対応
新築住宅でアスベストが検出された場合、以下の手順を踏むことが推奨されます。
専門業者への依頼: アスベストの除去や封じ込めは、専門の業者に依頼することが重要です。自分で行うことは危険です。
調査結果の報告: アスベストの事前調査結果は、労働基準監督署や都道府県に報告する義務があります。これは、2022年の法改正により義務化されました。
適切な処理: アスベストが含まれる建材は、適切な手順で処理しなければなりません。
特に、アスベストを含む廃棄物は特別な方法で処理する必要があります。
法改正の背景と対象者
アスベストに関する法改正は、主に以下の理由から行われました。
健康被害の防止: アスベストによる健康被害が深刻な問題となっているため、より厳格な規制が求められました。
社会的責任: 建設業界や宅建業者が、アスベストに関する情報を適切に管理し、顧客に対して責任を持つことが求められています。
法改正の主な内容
2021年法改正: アスベストの事前調査が義務化され、レベル3建材も規制対象に追加されました。
工事前には、書面調査や現地調査を行い、アスベストの有無を確認する必要があります。
2022年法改正: アスベスト事前調査結果の報告が義務化され、調査結果は行政に報告しなければなりません。
2023年法改正: アスベストの事前調査や分析を行う者は、有資格者でなければならないという新たな資格要件が設けられました。
これにより、調査の信頼性が向上します。
アスベスト調査の流れ
アスベストの事前調査は、以下のステップで行われます。
書面調査: 建物の設計図や施工記録を基に、アスベスト含有の可能性を確認します。
現地調査: 実際に建物を訪れ、目視による確認を行います。アスベストが疑われる箇所を特定します。
分析調査: 書面調査や現地調査でアスベストの有無が判断できない場合、サンプルを採取して分析を行います。
まとめ
アスベストに関する法改正は、建設業界や宅建業者にとって重要な課題ですが、それらを直接売り買いするお客様にとっても重要な問題です。
特に中古住宅の売買に関わる宅建業者は、や売主・買主双方がアスベストのリスクを理解し、適切な対応を行うことが求められます。
新築住宅でもアスベストが検出された場合は、専門業者に依頼し、法令に基づいた手続きを行うことが重要です。
これにより、売主・買主双方の安全を守り、安心・安全な取引を果たすことができます。
株式会社陸自不動産
代表取締役 小松野美貴哉